第3回自由律句のひろば大会作品集2 ( No.14 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:03
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 全国自由律句大会・東京 詠草集
(得点・賞) 0 一 鶯の長鳴きお伴に山の辺の道 上塚 功子(東京) 2 二 跫ちかづいてくる平和もどかしく 伊東 佐久(東京) 9 三 絆 結び直す日々の青空 いまきいれ 尚夫(東京) 6 四 老骨呼び覚ます海の轟き 佐瀬 広隆(千葉) 1 五 浪曲聴こえてくる路地裏の猫はメス撫でてやる 湯原 幸三(東京) 3 六 冷えるあきな商い 明日への荷を結ぶ 上田 民子(大分) 2 七 緑水の産湯モリアオガエル生まれそう 上塚 功子(東京) 16 入賞 八 両手を翼にして初夏の風に乗る そねだ ゆ(神奈川) 7 九 旅の始まりは新しい本の一ページ そねだ ゆ(神奈川) 10 一〇 溜まった泪が笑っている 白松 いちろう(千葉) 2 一一 裏か表かでんぐり返りする今朝の布団 そねだ ゆ(神奈川) 7 一二 要するに彼ら卵かけごはんなのだ 正木 土昜(三重) 1 一三 余震は今もそのたびテレビ押さえている 若木 はるか(山形) 1 一四 夜道ふらふらよそんちの蚊取が優しい 小笠原 玉虫(東京) 0 一五 夜に梔子振りむくひとは幽霊か 梶原 由紀(東京) 8 一六 面影は羽化して行くうす蒼い記憶の抜殻 秋生 ゆき(大阪) 3 一七 未婚のふく腹すい水泳ぐ胎児のプール 久保田 晋一(栃木) 4 一八 未完成な曲で納得するふり いまきいれ 尚夫(東京) 4 一九 萌えるこ鼓どう動がきこえる 竹内 朋子(山口) 0 二〇 崩れた石段のうえ打ち捨てられた庭の花咲く 若木 はるか(山形) 3 二一 歩行者天国のあった昭和のかき氷 菅原 瓔子(秋田) 7 二二 閉店の貼紙ひとつひとつに何があったか 若木 はるか(山形) 6 二三 閉じられた結び目をほどく 山野 裕作(兵庫) 9 二四 物いえばほつれだす綱でつながっている 寺田 和可(埼玉) 11 二五 皮一枚のところで笑った 小山 貴子(大阪) 1 二六 梅雨晴れの川風 ちば つゆこ(静岡) 0 二七 梅雨空へのうぜんかづらはのうぜんかづら 田中 耕司(神奈川) 11 二八 熱帯夜水槽の中まで降りて行く 小山 貴子(大阪) 1 二九 日本人は成果主義である郭公 山野 裕作(兵庫) 2 三〇 日々ポケットのような牢獄 松尾 貴(山口) 8 三一 日に焼けた畳の匂い二度目の盆がくる 小笠原 玉虫(千葉) 9 三二 二歳ぴょんと跳ねてうさぎになる 風見 洋子(神奈川) 2 三三 二階の窓まで朝顔の棚杖ついてるおじさんがこさえた 田中 耕司(神奈川) 9 三四 鈍行を乗り継いで行く子見送る 安門 優(東京) 7 三五 怒りが笑いに変わる鏡 高木 架京(福岡) 5 三六 庭先にひっくり返ったままの男下駄 新山 賢治(東京) 11 三七 追憶さえも錆びついた針 新山 賢治(東京) 2 三八 地軸のふらつく二酸化炭素の酒 佐瀬 広隆(千葉) 4 三九 地球の男は飽きたというに小糠雨 小山 貴子(大阪) 1 四〇 知らず小犬を撫ぜている手 ちば つゆこ(静岡) 14 四一 脱いだ靴下のころりと怠惰 高木 架京(福岡) 3 四二 大夕焼けを独り占めしている山の端 ちばつゆこ(静岡) 2 四三 待つという時ながれ雨あめ 安門 優(東京) 1 四四 村上春樹に君の寝息がやわらかく 徳永 純二(大分) 7 四五 想うことあってまだまだ生る いまきいれ 尚夫(東京) 1 四六 青柿の里奈良人語尾に「な」をつける 上塚 功子(東京) 5 四七 世界は日ごとに縮んで父の茶碗とそのまわり 寺田 和可(埼玉) 13 四八 水たまりの空も遠い 松尾 貴(山口) 3 四九 深爪痛い性善説を信じたい 徳永 純二(大分) 15 入賞 五〇 伸ばした小さな手も桜 松尾 貴(山口) 4 五一 硝子の中の一粒の泡夕日を跳ね返す 秋生 ゆき(大阪) 9 五二 車窓たくさんの嘘流れゆく 小山 貴子(大阪) 0 五三 次こそ見頃に来るよ菖蒲園 白松 いちろう(千葉) 2 五四 詩は姿見の高さに移りゆく紫陽花 菅原 瓔子(秋田)
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第3回自由律句のひろば大会作品集3 ( No.15 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:05
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
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- 0 五五 旨いものに目が無くて献杯 白松 いちろう(千葉)
11 五六 三年経っても下校途中の子供達 小山 貴子(大阪) 4 五七 桜葉塩漬けしてしあわせをつかむ 原 鈴子(岡山) 2 五八 魂の仄かなあかり露の葉裏 小山 貴子(大阪) 5 五九 紺のシャツ無器用に生きて山男のうた 宮地 祥子(愛知) 5 六〇 現実を払いのけてみる闇夜 山野 裕作(兵庫) 14 六一 月の苦笑いを背負って帰る 高木 架京(福岡) 16 入賞 六二 泣けないかわりに雨垂れを聴いている 正木 土昜(三重) 5 六三 滑りながら蟻たち梔子の奥へ奥へ 梶原 由紀(東京) 1 六四 海霧を歩いて濡れた靴ヒモほどく 菅原 瓔子(秋田) 1 六五 花梔子匂い肌着の裏にぬめる汗 梶原 由紀(東京) 4 六六 何かあるたび逆算する癖 いまきいれ 尚夫(東京) 6 六七 俺が溶けてく湯に浸かる 馬場 古戸暢(福岡) 1 六八 詠みたい世界を生き抜く俺だ 馬場 古戸暢(福岡) 2 六九 ヒトシズク一滴落ちる間の後悔 風見 洋子(神奈川) 5 七〇 わっと集りさっと逃げたぞ稲雀 俵 昭二(山口) 3 七一 わたし呼ぶ声 幻聴か風わらう 増田 壽惠子(山口) 3 七二 私の墓標を乗せ地球というノアの箱舟 埋田 貞子(静岡) 4 七三 私の墓場に蝶が来ている 野村 信廣(東京) 17 入賞 七四 私の知らない時代を生きてゆく小さな手 富永 順子(山口) 1 七五 私が振り返ったらあの人も振り返った 鈴木 憲(静岡) 3 七六 忘れるために書いてしまった備忘録 木村 弘治(大分) 3 七七 忘れ易さも歳に委ねて人生前向き 中村 友乙(静岡) 11 七八 別れの時かも知れない葉桜の坂 重富 佐代子(福岡) 4 七九 わからない明日に胃カメラ呑んで見る 鎌田 誠(北海道) 0 八〇 若くなられて意気揚揚の先生 寺内 ヤス子(山口) 3 八一 ワインとさばずし夕べの月 増田 壽惠子(山口) 1 八二 連翹黄なれば時止まるべし 太田 和孝(宮城) 3 八三 レモン搾った手あの日のレモンの香りして 寺田 和可(埼玉) 1 八四 夜の列車食べる人眠る人安らぎの空間 山本 説子(山口) 8 八五 寄り道も楽しい うふふ 利長 さだお(山口) 2 八六 世の中に善も悪もないカレー食う 本山 麓草(東京) 3 八七 世の中悪人ばかりそんな日の夏椿 大軒 妙子(静岡) 2 八八 夜鳴きする牛 無念の頭をあげる 井尾 良子(北海道) 6 八九 余滴八十の手習いまだある伸びしろ 吉原 陽子(愛知) 12 九〇 よく笑う子もすぐ泣く子も春 竹澤 聡(神奈川) 15 入賞 九一 ヨーヨーの手元にもどる 夏の海 楠本 尚子(福岡) 0 九二 揺れる国々気圧配置の定まらず 黒瀬 文子(埼玉) 3 九三 ゆらゆらとゆれるポピーに恋をして 中島 敏美(佐賀) 6 九四 夢をカバンいっぱいつめて君の笑顔 山口 綾子(山口) 2 九五 夢の中まで遠い国のテロル 平山 礼子(宮城) 1 九六 ゆめのなか愛の瞬間かけていく星空へ 増田 壽惠子(山口) 3 九七 夢が欲しいの翼も欲しい 老いの残り火 末次 玉枝(山口) 17 重複 九八 湯舟に今日を開放する 田中 里美(山口) 9 九九 豊かさだけが暴走 心置き去り 檜 幽可(福岡) 4 一〇〇 行く水は麦秋の野を染めきれず 早乙女 文子(埼玉) 0 一〇一 雪どけの奔流蒼蒼と流れ打てば石切るしぶき 小山 榮康(栃木) 33 大賞 一〇二 夕暮れがもっと一人にする 田中 里美(山口) 5 一〇三 湯上がりの君へ眉月の舟を漕ぐ ゆきいちご(鳥取) 1 一〇四 やわらかく掌にホモサピエンスの「ほ」 藤田 踏青(兵庫) 0 一〇五 ヤブジラミゆれているだけ霊柩車すり抜ける道 渥美 ゆかり(静岡) 11 一〇六 八十路背骨を抜いて暮らします 渡司 聖徳(埼玉) 1 一〇七 安らぎの若葉陰を通りゃんせ 清水 俊子(山口) 4 一〇八 安かれと手を合わす生命ある者終えし者 林 美穂子(山口) 8 一〇九 やさしい流れだ夕日を置いている 富永 鳩山(山口) 12 一一〇 やさしい唇で裏切った約束 泉澤 英子(静岡) 21準大賞一一一 もう母でない母と座っている 島田 茶々(山口) 18 入賞 一一二 もう少し吹かれたらコスモスになれそう 棚橋 麗未(東京)
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第3回自由律句のひろば大会作品集4 ( No.16 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:06
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 1 一一三 もう少しがんばることができるかな この足 今石 咲子(福岡)
8 一一四 もう一度夢みるために星を拾いに行く 久光 良一(山口) 1 一一五 目覚ましが鳴らないままに寿限無を歩いている 普川 洋(千葉) 4 一一六 息子の背中に己を捜す 立花 悟(徳島) 14 一一七 無人の交番に秋が来ている 竹澤 聡(神奈川) 1 一一八 無言地獄 蜂の武蔵が助太刀に 岩本 章男(静岡) 8 一一九 無口でも愛想のいい花に打ち明ける 富永 順子(山口) 1 一二〇 むかしを偲ぶ月夜ざくらの窓灯り 前田 壽義(山口) 0 一二一 昔とはちがう首傾げるハト 鈴木 和枝(静岡) 11 一二二 みんなやさしいからあと少し生きます 吉田 數江(愛知) 11 一二三 みんな眠った街に月の笑いがとまらない 久光 良一(山口) 0 一二四 耳鳴りが聞こえるどれほどあなたの静けさは 古賀 俊一郎(福岡) 3 一二五 耳奥にひそんだわたしの叫びが耳なり 久光 良一(山口) 9 一二六 蓑虫を揺らしてひとり 佐伯 喜誠(山口) 1 一二七 道端の地蔵を片手拝みに行く遍路 高村 昌慶(愛媛) 1 一二八 道の駅人気は老婆手作り茶饅頭 増渕 コク(栃木) 1 一二九 水に落日、川はみな海に流れゆく 斉藤 みのる(東京) 14 一三〇 水たまりにも夕焼空がある 山口 綾子(山口) 5 一三一 未熟な一羽さくらの小枝ゆらしている 首藤 節子(大分) 3 一三二 幹ごッつごッつ千年欅若葉輝く 折原 義司(栃木) 2 一三三 ミカンむくふたり暮らしの差し向かえ 和ア 治人(山口) 1 一三四 真ん中に天道虫 宇宙を置く 吉原 陽子(愛知) 0 一三五 まんだらげ上を向けもうすぐ梅雨明けだ 田中 耕司(神奈川) 8 一三六 丸まった背中にいのちまだ赤々とある 井上 泰好(香川) 1 一三七 迷い猛々しく花明かりするしじま 後谷 五十鈴(鳥取) 8 一三八 ママの手を追う手小さくくう空をつかむ 檜 幽可(福岡) 2 一三九 まばたき少年紙飛行機の手紙 野谷 真治(神奈川) 0 一四〇 曲った道も先が見え口に含む塩飴 埋田 貞子(静岡) 15 一四一 真っ白なスカートから四月が生まれます 太田 和孝(宮城) 0 一四二 まだまだ跳ねてます緑陰で待ち合わせ 泉澤 英子(静岡) 3 一四三 未だと思う人生にパントマイムな終楽章 幾代 良枝(鳥取) 0 一四四 負けてならん先生の意気込み 寺内 ヤス子(山口) 2 一四五 枕の鬼は五臓六腑を喰い尽くす 松岡 月虹舎(茨城) 3 一四六 ボロボロを膨ませる私の履歴書 吉田 數江(愛知) 1 一四七 ほのたつピアノやラクンパルシータの短夜 太田 和孝(宮城) 6 一四八 骨を残してみんな旅立つんだよ みんな 利長 さだお(山口) 7 一四九 ほどほどの幸せで朝顔の日避 那須田 康之(静岡) 0 一五〇 仏の里の優しさについ涙そよ風がふく 山本 説子(山口) 5 一五一 星になるにはかなり難しいぞこの先 鈴木 和枝(静岡) 2 一五二 僕の心の雨脚あじさいが加速する 中塚 唯人(東京) 2 一五三 惚けたのか綻びが気になる折り畳んだ言葉 植田 鬼灯(山口) 0 一五四 頬かむりしたお遍路さんが愛らしい 高村 昌慶(愛媛) 2 一五五 遍路の出盛り菜の花盛り 高村 昌慶(愛媛) 5 一五六 平凡に今日も昏れて ちょっぴり寂しい 末次 玉枝(山口) 1 一五七 踏んばってふみ出す一歩は信念なりあすがある 藤本 飛路子(山口) 14 一五八 ふる里描く句読点のない空 いまきいれ 尚夫(東京) 1 一五九 古池の蛙飛び込んだままだ 黒瀬 文子(埼玉) 1 一六〇 無聊を託ち髭などなでてる浅き夏 中塚 唯人(東京) 9 一六一 振り向けば一本道に妻と俺 渡司 聖徳(埼玉) 4 一六二 ふりかゝる雨を沈黙の海へ流す 竹内 朋子(山口) 6 一六三 プライド麦秋の海に溺れる 黒瀬 文子(埼玉) 8 一六四 冬の夕暮れことりことりと暮れていく 林 美穂子(山口) 1 一六五 ふた言めには笑う子が流れた川に今宵の蛍 堀 昌逸(岐阜) 33準大賞一六六 拭いても磨いても老いていく鏡 富永 鳩山(山口) 1 一六七 ひんやりとしたあじさいの前で眠れ昨日 古賀 俊一郎(福岡) 8 一六八 病室でただ共に居る父との時間 林 美穂子(山口) 0 一六九 病気して知る看護の大切 藤崎 ツネヨ(佐賀) 0 一七〇 百花繚乱!なのに炬燵にもぐり込み 和ア 治人(山口)
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第3回自由律句のひろば大会作品集5 ( No.17 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:08
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 4 一七一 百名山わたしはテレビで登ってゆく 白神 美佐子(千葉)
0 一七二 雛はらはら我ら死海である 加藤 邪呑(宮城) 0 一七三 一人で待つ六月の十三夜 坪郷 康(山口) 1 一七四 一人靜この静寂を崩さずに 早乙女 文子(埼玉) 9 一七五 人知れず逝くもよかろう月見草 原 さつき(愛知) 1 一七六 一蹴りがうまくいかない つばめの宙返り 棚橋 麗未(東京) 1 一七七 久しぶり帰郷の息子は暖かい布団に一夜の夢をみる 藤本 飛路子(山口) 1 一七八 陽ざしの中へおいで病の荒波のりこえて 増田 壽惠子(山口) 0 一七九 彼岸のぼた餅にありつき余生ありがたし 藤原 よし久(大分) 12 一八〇 ピーマンに肉を詰めて父の日の俺 吉原 勘太郎(愛知) 6 一八一 馬鈴薯のえくぼ転がるかるい足音 大西 節(香川) 2 一八二 晴れあり雨あり生きていれば雹もふる 吉川 通子(長野) 2 一八三 春はいつも急ぎ足だれも待ってはくれない 佐伯 初枝(山口) 22準大賞一八四 春風がわたしに履かせた白い靴 久光 良一(山口) 0 一八五 羽二重餅の様な手で「オッパイ僕の」 阿部 美恵子(山口) 11 一八六 母を越え残り日を丁寧にたたむ 三島 当美子(愛知) 4 一八七 母の日の花柄カップ知りませんか 鬼頭 富子(愛知) 4 一八八 母の日に届く日傘と娘の笑顔 藤崎 ツネヨ(佐賀) 4 一八九 母が居る部屋に溢れる幸せ 大久保 昇(東京) 3 一九〇 はにほへと散りぬるためのイノチ愛し いまきいれ 尚夫(東京) 6 一九一 花も虫を騙す集団的自衛権という罠 埋田 貞子(静岡) 0 一九二 花に囲まれお大師参り山頭火の句に足を留め 藤井 道子(山口) 2 一九三 花束を手に語る夢 大久保 さく子(東京) 1 一九四 鳩の鳴き声この世の疑問符並べる 荻野 享(兵庫) 2 一九五 初夢は キューピットの射手になる 池田 満邦(神奈川) 2 一九六 はつなつの悔恨 カバの口より大きい 有坂 花野(東京) 1 一九七 初つばめ軒先を転回して去った 小山 君子(栃木) 2 一九八 初蝶の窓辺楽しくしてくれる 松養 花子(福岡) 1 一九九 初恋の花咲くか校生の声弾んでる 伊藤 郁子(東京) 0 二〇〇 初雷に怯える孫膝に絵本読む 増渕 コク(栃木) 1 二〇一 八月十五日?それなにっておとぼけ夾竹桃 中塚 唯人(東京) 3 二〇二 箸を手に私は今日も鬼になる 松岡 月虹舎(茨城) 3 二〇三 葉桜それが勇気ならいらない 野田 麻由可(茨城) 5 二〇四 白梅の香りよ無性に逢いたい 山本 説子(山口) 0 二〇五 恥かしさは母の胎内へ忘れてきました 吉田 數江(愛知) 8 二〇六 廃校の鉄棒いっぽん雨の零 佐伯 喜誠(山口) 9 二〇七 のれん押し上げて客は初夏の風 富永 順子(山口) 7 二〇八 乗り継いでのりついでふる里の無人駅 吉田 數江(愛知) 13 二〇九 乗り換えるたびに月が近づく 大久保 昇(東京) 0 二一〇 伸びた木の天辺からピッピッと誘われた 吉川 通子(長野) 2 二一一 載ってない、卒業写真を探す旅 平野 忠(愛知) 3 二一二 残りの屠蘇いただく外は雪 増田 壽惠子(山口) 0 二一三 眠っていたアンネの日記はセピア色 江内 キヨ子(山口) 1 二一四 猫の目とばったり出合う空梅雨ですね 高橋 登紀夫(秋田) 0 二一五 葱坊主両手に振ってワンパク坊主 小山 君子(栃木) 1 二一六 願い事無くした短冊くくられて 鬼頭 富子(愛知) 13 二一七 ぬけがらの私が五月の風に泳いでいる 重富 佐代子(福岡) 1 二一八 庭先の緑写して仔猫目を開く 藤井 千恵子(山口) 3 二一九 日本丸右へ傾くてんぷくしそう 片岡 玉虫(静岡) 13 二二〇 二円切手が重たいハガキ 中川 房子(山口) 2 二二一 なんと古希、背筋をのばそう後はおまけ 植田 鬼灯(山口) 1 二二二 なるようになるさもう気力はない 島田 茶々(山口) 1 二二三 涙脆いのはこびりついた過ちを零しているんだよ 植田 鬼灯(山口) 2 二二四 何も言わないこれまでもこれからも晴天 古賀 俊一郎(福岡) 7 二二五 何になりたかったのか忘れちまった定年の日 堀 昌逸(福岡) 11 二二六 なにかやりのこしたまま蜩を聞き 高橋 登紀夫(秋田) 6 二二七 夏の翅ぞくぞくあつまってくるごぶ五分の魂 吉原 陽子(愛知) 1 二二八 夏仕度 薄着のわが身ますます貧素に 松養 榮貞(福岡)
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第3回自由律句のひろば大会作品集6 ( No.18 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:09
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 6 二二九 夏がぺろりと八月のカレンダー 野田 麻由可(茨城)
0 二三〇 夏がしんとうする砂浜自由な波をえがく 大西 節(香川) 2 二三一 夏色に誘われて風の中に入る 本山 麓草(東京) 2 二三二 茄子色の好きな亡母の杖をもらう 増田 眞寿子(福岡) 2 二三三 馴染めない杖ふじの花に誘われ 下瀬 美保子(山口) 13 二三四 泣くだけないて青空 詩人 伍助(東京) 10 二三五 泣きながら豆ごはんの豆だけ食べて きむら けんじ(兵庫) 3 二三六 仲睦まじく風と手をつなぐ 武里 圭一(大阪) 6 二三七 長い人生のパナマ帽置く きむら けんじ(兵庫) 2 二三八 内助の功 奥様に最敬礼 寺内ヤス子(山口) 9 二三九 内緒だけどわたしうぬぼれ鏡を持ってるの 藤井 道子(山口) 19 入賞 二四〇 どの部屋をさがしてもいない日がくる 吉多 紀彦(東京) 0 二四一 年の臍八十三才で知り浸る 坪郷 康(山口) 1 二四二 年とるらし魚の目なども 太田 和孝(宮城) 7 二四三 どこに行けなくても今日のこの青い空 松養 花子(福岡) 7 二四四 どくだみの白集まって廃屋のレクイエム 宮地 祥子(愛知) 7 二四五 土偶と言う形に全て乳房 久保田 晋一(栃木) 0 二四六 時を待つ タンポポの絮全円 斉藤 みのる(東京) 3 二四七 遠くなった耳ばかり二つつけている 久光 良一(山口) 0 二四八 どうでもいいがSTAP見つけてよ 片岡 玉虫(静岡) 4 二四九 同窓会昭和の匂いを嗅ぎに行く 渡司 聖徳(埼玉) 0 二五〇 登下校に付き添う子等の笑顔に生きがいもらう 野村 守(愛知) 4 二五一 東京を飲み込んでゆく夕焼け 黒瀬 文子(埼玉) 0 二五二 トイレにも紫陽花首相のかお消して出て 田中 陽(静岡) 4 二五三 電話のむこうにうかぶ菜の花 藤岡 徹(大分) 2 二五四 手料理おいしいと微笑んでくれる母 折原 義司(栃木) 10 二五五 鉄骨のはらわた見せて消える街の記憶 富永 順子(山口) 1 二五六 でくや花見もせず 太田 和孝(宮城) 9 二五七 出口さがしているんですさくらの眞ん中 首藤 節子(大分) 1 二五八 吊り皮握り仕事への気を引き締める 大久保 昇(東京) 1 二五九 つらい日は咲く花にひたむきさを覚える 寒川 靖子(香川) 0 二六〇 つらい日などないと言い切るDNA 森 命(岐阜) 3 二六一 梅雨晴れ間すっかり善人でくらし 高橋 登紀夫(秋田) 0 二六二 梅雨寒です すったもんだのセクハラ弥次 棚橋 麗未(東京) 12 二六三 積み重ねた無駄を歩いている 富永 鳩山(山口) 6 二六四 妻へ手を振る たのしい演技 棚橋 麗未(東京) 5 二六五 つぶやきを雨が塗り潰した 野田 麻由可(茨城) 2 二六六 燕の巣づくり憲法解釈しっかり守る 荻野 享(兵庫) 0 二六七 燕の影水底きって俺を呼ぶ声 宮本 卓郎(静岡) 0 二六八 津波その時一人一人に一人一人の出来事が 鈴木 憲(静岡) 4 二六九 土は不思議ね 白いユリも赤いゴデチャも咲かせて 藤井 道子(山口) 1 二七〇 月夜の空洞並んだ仮面 野谷 真治(福岡) 0 二七一 月が痩せるように死するのか六キロ痩せた 植田 鬼灯(山口) 2 二七二 ちりゆく花の枝から新緑に衣替え 前田 壽義(山口) 7 二七三 蝶の羽に呼吸を合わせ杖の一休み 大軒 妙子(静岡) 3 二七四 宙を映して蝉殻きれいに終っている 吉原 陽子(愛知) 1 二七五 地の果てに停まっている白夜です 早乙女 文子(埼玉) 0 二七六 ち千とせ歳余の遍路道どこまでも続く 高村 昌慶(愛媛) 5 二七七 父を隠して返さない過疎の村 木村 浩治(大分) 6 二七八 父の匂い故里の人の中に嗅ぐ 黒瀬 文子(埼玉) 3 二七九 父の生まれた寺は月の下 小野 芳乃(山口) 0 二八〇 父逝きて愛猫もいき別れ一度に 林 美穂子(山口) 1 二八一 チクリも血も許します でも痒いのは許して 檜 幽可(福岡) 2 二八二 地下に降り又地上に出ればビル街の空 渥美 ゆかり(静岡) 4 二八三 小さな靴一つ残し春に立つ子 下瀬 美保子(山口) 1 二八四 タンポポじわじわと町を制覇する 吉川 通子(長野) 2 二八五 タンポポが父さん母さんのとこ飛んで行く青い空 中塚 唯人(東京) 0 二八六 短所もいっしょにぶらんぶらんブランコ 鈴木 和枝(静岡)
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第3回自由律句のひろば大会作品集7 ( No.19 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:09
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 2 二八七 断捨離後記憶ふつふつ煮こぼれて 吉田 久美子(東京)
5 二八八 ため息ばかりの淋しい口 山口 綾子(山口) 0 二八九 他人の血 すいかずらの花のにおい 有坂 花野(東京) 4 二九〇 他人にも犬にも雲にも越されて歩く 藤井 千恵子(山口) 0 二九一 田に水を呼ぶたんぽぽを越え 大西 節(香川) 0 二九二 たっぷりと草に水をまく少し気になる水道代 俵 昭二(山口) 0 二九三 だつこく濁黒にうみまち海町持ち上げている東北震災忌 久保田 晋一(栃木) 13 二九四 太陽の沸かした風呂の湯に月を入れる 野村 信廣(東京) 1 二九五 大の仲好し買ったお菓子を半分こ 俵 昭二(山口) 17 入賞 二九六 大根ほとほと煮てひとり 和田 美代(埼玉) 8 二九七 それでよかった 空も知っている 白松 いちろう(千葉) 7 二九八 それでも曲げない水仙の決意 三島 当美子(愛知) 2 二九九 空へ海へ侵しつづける欲望列車 小山 智庸(栃木) 0 三〇〇 空に向ってごちそうさまの大声 松養 花子(福岡) 1 三〇一 その立て髪下さい はじけるソチの空 池田 満邦(神奈川) 0 三〇二 その笑顔俺だけのものにして 詩人 伍助(東京) 6 三〇三 そっと旧姓で呼んでみる 吉多 紀彦(東京) 1 三〇四 素知らぬ顔で山の神 しっぽ踏んづけてくる 檜 幽可(福岡) 0 三〇五 爽快さつきマラソン駆けぬける 小山 君子(栃木) 3 三〇六 そういえば生きてる証は恋だった 武里 圭一(大阪) 2 三〇七 銭湯の壁画冨士山三保の松庶民の遺産 峰松 小夜子(佐賀) 1 三〇八 戦争なんてお国守ると言ってやり 鎌田 誠(福岡) 0 三〇九 戦争したがる総理に云うあなた知らないから 青倉 人士(京都) 2 三一〇 雪原しんしん啼いている鬼神 松岡 月虹舎(茨城) 4 三一一 惜春野に遊ぶ 清水 俊子(山口) 2 三一二 青年の息万緑を揺する 佐伯 喜誠(山口) 0 三一三 西天の太陽まだ良いこともある 伊東 佐久(東京) 12 三一四 座わっても立ってもきしむ椅子の話 岡野 百々(大分) 1 三一五 すれ違って呼んだ遠い日の名 安門 優(東京) 0 三一六 住み慣れた農村 ゴーヤの蔓のびる 増田 眞寿子(福岡) 0 三一七 ストッパーき効きめない恋猫の唸り声 若山 志津子(愛知) 4 三一八 捨てたつもりの未練沁む雨のあじさい 吉田 數江(愛知) 2 三一九 すっぴんの君が好きだ 利長 さだお(山口) 2 三二〇 少し生きすぎて人生のゴール見えかくれする 藤原 よし久(大分) 0 三二一 透きとおる約束雨宿りのメロディー 野谷 真治(神奈川) 0 三二二 過ぎては眠り樫の葉ふるふる 三好 利幸(鳥取) 0 三二三 スーパーで猫なで声に振り向けば分団の子等 野村 守(愛知) 1 三二四 水中花ぽとりと音して咲いた金魚鉢 高倉 田中(東京) 1 三二五 新緑の山に緑の雨血の雨降らせない 中川 房子(山口) 1 三二六 新緑の影 平凡に生きてきた 上田 民子(大分) 4 三二七 新聞配達三十五年の朝をつなぐ 藤崎 ツネヨ(佐賀) 5 三二八 信じてみたい除夜の鐘ひとつ打つ 富永 鳩山(山口) 1 三二九 深呼吸それは神呼吸 弘中 健一(山口) 2 三三〇 信号と赤い傘だけの梅雨の入り 鎌田 誠(北海道) 3 三三一 進軍ラッパ鳴り渡る森詩人は膝を抱えて死んだ 井尾 良子(北海道) 5 三三二 シルバーカーの行き先はばっちゃの畑 徳永 純二(大分) 0 三三三 白百合の花まっすぐに伸びている 詩人 伍助(東京) 0 三三四 白河以北に生まれて人身御供になって 平山 礼子(宮城) 1 三三五 叙勲者を監視カメラが視ている 田畑 剛(福島) 5 三三六 昭和をつぶやく南瓜のだんご汁 増田 眞寿子(福岡) 0 三三七 昭和の色残した男が見栄を切っている 平山 礼子(宮城) 7 三三八 少年が走って消えた日光写真 藤田 踏青(兵庫) 19準大賞三三九 少女ひっそり羽化しはじめ月あかり 宮本 卓郎(静岡) 0 三四〇 小円墳うすみどり老貌にひらく山間の古里 小山 榮康(栃木) 2 三四一 出船は鴎をまとい帆に銃を隠し 魚川 圭子(兵庫) 4 三四二 十年後の君追い越せ父を軽々と 原 さつき(愛知) 0 三四三 集団的自衛権のろし揚がり祭りの花火は消え 渥美 ゆかり(静岡) 0 三四四 集団的自衛権なんて雨に紫陽花首振る 渡野邉 寿美子(静岡)
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第3回自由律句のひろば大会作品集7 ( No.20 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:11
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 5 三四五 じゃんけんあとだしもう春おわり 原 鈴子(岡山)
2 三四六 染み出る茄子色食べればよかった 鬼頭 富子(愛知) 10 三四七 島の向こうはまた島でここがふるさと 井上 泰好(香川) 3 三四八 自分を脱いで花から花へ 那須田 康之(静岡) 2 三四九 始発の鉄路にも朝顔が咲き出す 平岡 久美子(東京) 1 三五〇 自然のスパイスお茶目な梅雨 高倉 田中 (東京) 3 三五一 しずく蓄え海を育む青い森 ゆきいちご(鳥取) 1 三五二 四捨五入と俳句の相似と類似性 岩本 章男(静岡) 2 三五三 四角い家 円く咲いているタンポポ 楠本 尚子(福岡) 0 三五四 鹿害逃れヤマアジサイけなげに花咲かす 松養 榮貞(福岡) 4 三五五 潮臭い皺爺のさざ波の笑顔 植田 鬼灯(山口) 5 三五六 仕合わせの陰に隠れていた蜂の一刺し 吉原 陽子(愛知) 9 三五七 幸せどのくらい紫陽花くらい 島原 朱海(東京) 14 三五八 字あまりのような人生を歩いている 有坂 花野(東京) 15 三五九 サンマの骨きれいに食べてお一人さま 吉原 勘太郎(愛知) 3 三六〇 沙羅の花に雨が一夜限りの薄化粧 幾代 良枝(鳥取) 1 三六一 醒めかけの孤独注ぎ足すミルクピッチャー 野田 麻由可(茨城) 3 三六二 座布団枕に滝は見に行かず きむら けんじ(兵庫) 7 三六三 さて散り際の難しさ さくらさくら 秋生 ゆき(大阪) 3 三六四 雑草のなかにあたたかく寝る 野村 信廣(東京) 0 三六五 さつき剪定毛虫にかぶれまた医者増え 折原 義司(栃木) 5 三六六 ささえられて女きわまるのですタンゴ 太田 和孝(宮城) 1 三六七 さくらの曲繰り返すオルゴール友は認知症になる 渡野邉 寿美子(静岡) 0 三六八 桜がね 元氣にはねるよ ケンケンパ 池田 満邦(神奈川) 0 三六九 先に行くよと三途の川で手を振る君の歳は七〇 堀 昌逸(岐阜) 1 三七〇 菜園帰りのおすそわけ食卓を彩る 江内 キヨ子(山口) 11 三七一 こんなに種を残して花が終わった 風見 洋子(神奈川) 1 三七二 こんなところにもたんぽぽの花 詩人 伍助(東京) 0 三七三 こんな感じで紡いでみようか君への歌 原田 智美(山口) 2 三七四 ころころ寝返りの赤子風があそぶ 宮地 祥子(愛知) 6 三七五 ごめん私飛べない恋蛍 関根 瑶華(東京) 1 三七六 ごみトラック「ザザー」走り寄る子ら汗流れるまま 伊藤 郁子(東京) 0 三七七 子孫曾孫つんだ宝船我が身の果報に感謝の日々 峰松 小夜子(佐賀) 1 三七八 息子(こ)は大空に散る 老母独りその背中 渡辺 敏正(宮城) 6 三七九 この村で死んだ母の豊かさ 雲行く 吉多 紀彦(東京) 1 三八〇 この世にあと何年いれるかなコスモス揺れてる 島田 茶々(山口) 1 三八一 子の命名は「未來」うっかりには程がない 普川 洋(千葉) 6 三八二 この窓の向うには明日がある 佐伯 初枝(山口) 0 三八三 この人を語る喜びと自由律 森 命(岐阜) 0 三八四 この月日本の月と同じ月 那須田 康之(静岡) 0 三八五 この子らの未来がかゝる集団的自衛権論 藤原 よし久(大分) 4 三八六 子のクレヨンの減りが著しい夏だ 竹澤 聡(神奈川) 2 三八七 このくにまたいくさやるのか紫陽花 田中 陽(静岡) 8 三八八 この上なく咲き誇って笑い崩れる芍薬 中川 房子(山口) 27準大賞三八九 孤独をほどく手のひらの蛍 荻島 架人(福岡) 1 三九〇 孤独な風が揺らす六月の巣立ちの跡 後谷 五十鈴(鳥取) 7 三九一こだま 谺するホトトギス聞かせてあげたい人想う 松養 榮貞(福岡) 0 三九二 古代の水飲まな海底窟へ穴を掘り 魚川 圭子(兵庫) 三九三 心を閉ざす我 白い白いうつぎの花 中島 敏美(佐賀) 4 三九四 心のひだにはさまってる夏の雹 白神 美佐子(千葉) 5 三九五 心地よくカーブする私の生命線はつなつ 吉川 通子(長野) 10 三九六 ここからは何も書かれていない頁 岡野 百々(大分) 1 三九七 極楽トンボ付かず離れず紅差指 ゆきいちご(鳥取) 3 三九八 コオロギの別荘ときどき靴の中 吉原 勘太郎(愛知) 5 三九九 ゴーヤの蔓さらに手を伸ばすその先のそら 中塚 唯人(東京) 9 四〇〇 校則を脱いだ少女とすれ違う視線 本山 麓草(東京) 1 四〇一 梗塞の骸骨ならぶ春の病室 平岡 久美子(東京) 1 四〇二 耕運機野鳥の隊列ひきつれ畝作り 野村 守(愛知)
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第3回自由律句のひろば大会作品集8 ( No.21 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:12
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 1 四〇三 権力と云う暴雨の中にいる 片岡 玉虫(静岡)
3 四〇四 憲法突けば「異国の丘」きこえてくる 吉原 陽子(愛知) 2 四〇五 原発の町老い月を刻むいのち 伊東 佐久(東京) 3 四〇六 ケンカ中でもうまいカレーで風呂場で泣いた 小笠原 玉虫(千葉) 6 四〇七 げつ月こう光の下の石になりたい 寒川 靖子(香川) 7 四〇八 消しゴムで消したい人の一人や二人 檜 幽可(福岡) 5 四〇九 景色がとぶ飛ぶ子の住む駅はまだまだ先 島田 茶々(山口) 1 四一〇 撃鉄起こせどためらう夕暮れ 三好 利幸(鳥取) 4 四一一 敬老会 わたしの椅子はどこですか 首藤 節子(大分) 2 四一二 群集の野の花の真ん中で 弘中 健一(山口) 1 四一三 黒電話、野太い声が、恋の邪魔 平野 忠(愛知) 4 四一四 黒揚羽 先達となる遍路みち 藤岡 徹(大分) 4 四一五 狂えない哀しさこの一粒にもあるか 和田 美代(埼玉) 3 四一六 悔しさも哀しみも花筏に乗せて青い空 若山 志津子(愛知) 0 四一七 苦も楽も生かされ生きて喜寿祝う 峰松 小夜子(佐賀) 4 四一八 雲が空の隅にあつまって夕べのサイレン 久光 良一(山口) 1 四一九 雲が順番に染まってゆく遠山の茜 久光 良一(山口) 2 四二〇 首痛くなるまで見上げて数えた朴の花五つ 吉川 通子(長野) 2 四二一 苦の起点に戻る道を歩いている 小野 芳乃(山口) 0 四二二 靴どもが笑ってる積年の蟹股歩き 植田 鬼灯(山口) 13 四二三 靴底に捨てた嘘がへばりつく 原 さつき(愛知) 8 四二四 口開けぬ浅蜊は非国民 田畑 剛(福島) 0 四二五 草毟る鎌の先殿様蛙大ジャンプ 増渕 コク(栃木) 3 四二六 草に雨が かすかな音たてる 久光 良一(山口) 0 四二七 苦言が与えてくれたヒント 大久保 さく子(東京) 0 四二八 きんとん美味しいとほめてくれた孫 内田 麻里(山口) 0 四二九 金魚すくいイガ栗頭が重なって 平岡 久美子(東京) 9 四三〇 銀河までの距離です妻に会いに行く 河村 正浩(山口) 5 四三一 きわめつき逆光の若い棟梁 小山 智庸(栃木) 0 四三二 霧の中から 誰かが呼んでいる 上田 民子(大分) 8 四三三 今日も野良終えて飲む酒我が九条 河村 正浩(山口) 3 四三四 きょうは誰とも話したくないごきげんよう 関根 瑶華(東京) 3 四三五 今日の陽は花ほころび草の芽伸びる 林 美穂子(山口) 4 四三六 逆縁なれば粉雪降りしきる薬包紙 藤田 踏青(兵庫) 1 四三七 気持ちだけは若い年金くらし 内田 麻里(山口) 1 四三八 きみの瞳が潤むのをこっそり見つめている 正木 土昜(三重) 12 四三九 木の椅子に木の言葉ある森の図書館 吉田 久美子(東京) 2 四四〇 きっかけはあなたの笑顔に魅せられて 藤井 千恵子(山口) 0 四四一 キタキツネと目が合う 芒ゆれる道 渡辺 敏正(宮城) 3 四四二 季節の切手でいつもの近況届く 江内 キヨ子(山口) 0 四四三 訊けばショック死のこと同意書にサイン 斉藤 みのる(東京) 5 四四四 着飾ってもいない星たちがこんなにもきれい 部屋 慈音(山口) 11 四四五 瓦屋根を夕立が走り出した 田畑 剛(福島) 9 四四六 乾いた記憶に降る花の雨 重富 佐代子(福岡) 0 四四七 から傘さして雨ふり帰らぬ雨音 佐瀬 広隆(千葉) 0 四四八 神から選ばれた人はいない饂飩音たてて啜る 鈴木 憲(静岡) 11 四四九 壁とわたしがたいくつしている 久光 良一(山口) 8 四五〇 片目つぶれば見知らぬ街 野田 麻由可(茨城) 10 四五一 肩書などいらない ふところに満月 棚橋 麗未(東京) 1 四五二 数えきれない緑の呼吸 田中 里美(山口) 0 四五三 仮想旅行で天国行きを予約しよう 阿部 美恵子(山口) 9 四五四 風を道案内にして訪ねたい人がいる 久光 良一(山口) 17 重複 四五五 風のない日の海が力を抜いている 久光 良一(山口) 4 四五六 風の色で着飾る女郎花 荻島 架人(福岡) 0 四五七 風に吹かれて花溜まり踏まぬよう歩く 林 美穂子(山口) 3 四五八 風がほっぺを撫でて春の匂い 和ア 治人(山口) 4 四五九 風が来て若葉がゆらゆら遊んでいる 今石 咲子(福岡) 0 四六〇 カシオペア号ラストラン星の彼方駅 白松 いちろう(千葉)
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第3回自由律句のひろば大会作品集9 ( No.22 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:13
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 2 四六一 傘持たず行こう今日は梅雨空デート 島原 朱海(東京)
7 四六二 笠から登ってくるお遍路さんお疲れ様 高村 昌慶(愛媛) 5 四六三 影が私を見守るふるさと 大久保 さく子(東京) 1 四六四 嚙砕いてからなされよ憲法論議を 中村 友乙(静岡) 0 四六五 柿の綿帽子ぬくぬく 佐伯 初枝(山口) 1 四六六 還らぬ友は流れ星に似て寂し 前田 壽義(山口) 2 四六七 変えてみない 虫の居所 檜 幽可(福岡) 7 四六八 会話は平行線 グラスの氷かたむく 中村 みや子(福岡) 0 四六九 回転寿司の回り見て明日を見直す 荻野 享(兵庫) 1 四七〇 お風呂のカビ必死で落とす宿題は溜っている 湯原 幸三(東京) 4 四七一 己れの影つれて歩く虫が鳴いている 井上 泰好(香川) 2 四七二 おとなしい夜景冷蔵庫は内だけ照らす 井尾 良子(福岡) 1 四七三 お月さん少し水増ししてね八十年の点数 大軒 妙子(静岡) 3 四七四 お接待の麦茶に日焼けした顔がにっこり 高村 昌慶(愛媛) 10 四七五 幼子の手の金平糖に夢の数 下瀬 美保子(山口) 2 四七六 お気に入りの写真は葬式用にとっておく 島田 茶々(山口) 1 四七七 沖縄を偲び戦争で少年も死んだ慰霊の日 青倉 人士(京都) 0 四七八 沖縄昭和の戦争で島も住民の墓場となった 青倉 人士(京都) 1 四七九 起きたら青空 口笛で始まるいい日の兆 部屋 慈音(山口) 2 四八〇 大ひまわり大声で大喰いで根は臆病です 吉田 數江(愛知) 1 四八一 大空言の葉へ放火 黄水仙 加藤 邪呑(宮城) 3 四八二 大きな日向葵こっちを見ている 詩人 伍助(東京) 1 四八三 追いかけごっこランドセル跳ねる声跳ねる 伊藤 郁子(東京) 2 四八四 遠慮しないで 犬ふぐりの空を広げて 楠本 尚子(福岡) 0 四八五 炎天 逃避行 野の花は血の色 渡辺 敏正(宮城) 9 四八六 上澄みになって見えてくるのが真実です 吉原 陽子(愛知) 1 四八七 梅と氷砂糖解け合うまで密会 三島 当美子(愛知) 2 四八八 海へ注ぐ一滴山の日きまった 小山 智庸(栃木) 4 四八九 海風に心あずけ砂のさざ波 宮本 卓郎(静岡) 1 四九〇 うっすらと髭 男であったか走り梅雨 平岡 久美子(東京) 0 四九一 空木の花の真白汚してしまうのか雨よ 吉川 通子(長野) 0 四九二 薄墨の彩極め散る桜 坪郷 康(山口) 2 四九三 牛蛙人間不信の面構 黒瀬 文子(埼玉) 4 四九四 ウォーターメロンなんてみずみずしい響き 原田 智美(山口) 0 四九五 植木鉢のけるとカナヘビ丸くなって冬を眠る 渡野邉 寿美子(静岡) 1 四九六 田舎ぐらし明日はあしたの風が吹く 今石 咲子(福岡) 0 四九七 いつもの道のぽんぽんだりあに送られて 平岡 久美子(東京) 26準大賞四九八 いつも聞き役パンくずそっと払う 野田 麻由可(茨城) 2 四九九 一編の私小説なら書けそう ペンを執る 末次 玉枝(山口) 9 五〇〇 合わせられない視線の先に山桜 小野 芳乃(山口) 14 五〇一 いつのまにかサンダルからはみでた夏 中塚 唯人(東京) 2 五〇二 行ったり来たりの風が吹く終活 白神 美佐子(千葉) 3 五〇三 一升瓶の沖へ夜毎に舟が出る 吉田 久美子(東京) 1 五〇四 一輪のヒマワリ咲いた 弘中 健一(山口) 0 五〇五 遺書めく思い夜の暗さに目を凝らす 後谷 五十鈴(鳥取) 2 五〇六 癒しの景と化した棚田に落日の陽 中村 友乙(静岡) 3 五〇七 意地通せるかもう少し生きてみよう 中村 みや子(福岡) 0 五〇八 異国の丘はるか日本のむらさき桐の花 吉原 陽子(愛知) 5 五〇九 い草の上ふくらはぎのその白さ 原田 智美(山口) 3 五一〇 息をころして空をみている 藤岡 徹(大分) 5 五一一 いきてはくちおしくつぞこのどろみず 三好 利幸(鳥取) 1 五一二 言い訳わからぬでもない梅雨に入る雨 泉澤 英子(静岡) 5 五一三 言い返せない溶けていく骨 富永 順子(山口) 5 五一四 いつのまにか息子たちの背中を見ている 新山 賢治(東京) 8 五一五 あれこれ忘れて生きたふりする 阿部 美恵子(山口) 3 五一六 ありのままで良い氷はキット解ける 白松 いちろう(千葉) 15 入賞 五一七 ありがとうごめんねの湯呑が二つ 立花 悟(徳島) 3 五一八 あやまちをくりかえします被爆した国 富永 鳩山(山口)
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第3回自由律句のひろば大会作品集10 ( No.23 ) |
- 日時: 2014/11/10 23:14
- 名前: ゆ <y_soneda@yahoo.co.jp>
- 参照: http://soneda.or.tv
- 2 五一九 あめ玉ひとつ袋の中に見つけた春よ 原 鈴子(岡山)
1 五二〇 雨が呟くぽつぽつしとしとザーザー胸通る 若山 志津子(愛知) 0 五二一 雨、滴匂い立つ窓が濡れている 武里 圭一(大阪) 0 五二二 阿弥陀堂にすわり空の世界 内田 麻里(山口) 7 五二三 天の川見失いたくない星ひとつ 荻島 架人(福岡) 2 五二四 あの英霊たちがフクシマに泣いている 河村 正浩(山口) 6 五二五 あちらに行くにもやっかいな橋 富永 鳩山(山口) 6 五二六 頭を撫でてやるしかない 犬もうすぐ旅立つ 島田 茶々(山口) 4 五二七 明日の無いページを捲る 木村 弘治(大分) 2 五二八 預けてある顔映してくれない鏡 棚橋 麗未(東京) 2 五二九 あしたは風になろう換気扇回り続ける 幾代 良枝(鳥取) 9 五三〇 あした明日は生きていると信じて米を研ぐ 寒川 靖子(香川) 4 五三一 明日があるさ生きていることがドラマ 和田 美代(埼玉) 0 五三二 紫陽花をざっくり活ける 外は雨 中島 敏美(山口) 0 五三三 紫陽花の道曲がるときあと半年を思う 田中 陽(静岡) 1 六三四 朝読んで、萎んだ気持ちとラブレター 平野 忠(愛知) 2 五三五 朝日に声高くごきげんようと笑顔の少女よ 藤本 飛路子(山口) 2 五三六 朝の心が映った梅雨まえの水鏡 森 命(岐阜) 6 五三七 朝がくばる今日という切符の白さよ 岡野 百々(大分) 1 五三八 朝鏡無心に磨く 清水 俊子(山口) 19 重複 五三九 灯り一つ増やし今夜は子がいる孫がいる 久光 良一(山口) 1 五四〇 赤とんぼの歌 くずれた心が涙となった 部屋 慈音(山口) 1 五四一 赤白決めかねてハナミズキは自由 中村 みや子(福岡) 0 五四二 赤いバイク、ゆらして走る白樺の想い 竹内 朋子(山口) 5 五四三 青りんご夢なんてとうに捨てちまった 関根 瑶華(東京) 1 五四四 青竹に寒梅を挿す老いた床屋の夫婦 小山 榮康(栃木) 8 五四五 あおいうみにあおくそまるあおさ 馬場 古戸暢(福岡) 0 五四六 青いあおい白鳥落花かもしれぬ 加藤 邪呑(宮城) 2 五四七 逢う人会う人過ぎれば翅の枯色 吉原 陽子(愛知) 7 五四八 会いたくなってぶらり 詩人 伍助(東京) 0 五四九 アイスティかきまぜてかきまぜて飲んじゃう 湯原 幸三(東京) 1 五五〇 相性悪くても向い合って食べている 富永 順子(山口) 2 五五一 ああ方法序説 途方に暮れているせん千じゆ手 普川 洋(千葉) 0 五五二 LEDの街に蝉は啼き続ける 立花 悟(徳島) 18 入賞 五五三 九十のちちはは寝かせて米をとぐ 平岡 久美子(東京) 1 五五四 20年ぶりだと和紙の団扇たわたわと 魚川 圭子(兵庫) 1 五五五「大丈夫か」の声に今日を生きられる 増田 壽惠子(福岡) 3 五五六「空を撮って」出産直前の妻 高倉 田中(東京) 0 五五七「自由律」句以外は拘束除外する 岩本 章男(静岡) 2 五五八「幸せ?」と聞く貴方六月の雨 島原 朱海(東京) 1 五五九 花水木猫しゃなしゃなと歩いてゆく 吉田 健治(東京) 1 五六〇 雉鳩が母の魂呼び戻す 吉田 健治(東京) 1 五六一 片白草葉の半分は白粉です 吉田 健治(東京)
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